2011/01/18(火) 16:31:09
[霞ヶ関・天下り問題] 霞ヶ関に屈服した菅内閣<6>
霞ヶ関はどんな世界か――霞ヶ関はどんな世界ですか。
いまでも忘れない印象的な上司の言葉があります。かつて通産省が投資家保護のために、リースクレジット債権の金融派生商品の安全性をチェックして、国がお墨付きを与えるという法律をつくりました。それに伴って審査する財団もつくった。当然、そこへ通産官僚が天下りするという構図です。理事長がキャリア、事務局長がノンキャリアです。
数年後、私が「ある程度年数が経って周知されたから、もう必要ないのでは」「法律を廃止しましょう」と提案したのです。その時、当時の上司から言われた言葉です。
「いやあ、寂しいねぇ」と。その上司が言うには、「確かに理想は君の言うとおりかも知れないけど、君の立場は、たとえ外部からこの法律を廃止しようと言ってきても、最後まで体を張って反対することじゃないのか」と。もちろん、「財団が廃止になれば仲間の就職先もなくなるんだぞ」
――その時どう思ったか。落胆とか怒りとか。
ああ、そんなふうに考えるのかと思いましたね。むしろ、まともだと思っていた自分の方がおかしいのかなとさえ思ったものです。
要するに、霞ヶ関共同体、互助会、共同組合、みんなで支え合っていこうという空気が強いのです。みんなの生活は守って行きましょう。いま直接、自分が得するかどうか別にして、組織全体のことを考えて、先輩の生活も良くなるし、自分も将来、役所に世話になるからという考え方です。それなのに合理的なわけです。(おわり)
[インタビュアー] ジャーナリスト・BS11キャスター 鈴木哲夫
※古賀茂明 1955年生まれ。麻生高、東大法卒。80年に通産省入省。事務次官の登竜門とされる大臣官房課を経て、産業組織課長など中枢を歩む。前公務員改革事務局審議官。現在は大臣官房付。
【改革官僚が語る~霞ヶ関に屈服した菅内閣】より
(日刊ゲンダイ 2010/12/28 掲載)
こんな官僚と菅政権は戦えるでしょうか?
こういう状況は、霞ヶ関に限らず大企業を中心とした民間企業でもある…。
【ゲンダイネット】
◆大丈夫か、民主党!? 党幹部人事のア然、ボー然 (1/17)
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2011.01.18 | URL | 半造 #FXbBe/Mw [ 編集 ]