ゲンダイ的考察日記

2009/01/05(月)

[政治(自民党政権)] 苦悩する人間は、役に立つ人より高いところにいる

姜尚中
「悩む力」(集英社新書)が65万部を超えるベストセラーに。著者で政治学者の姜尚中氏(かん・さんじゅん、58歳)も、書名とおり、悩み多き半生を送ってきた。
姜尚中 ⇒ Wikipedia 

あきらめないキーワード〜権威にすがらない「無頼の精神」
最近、在日特有だった差別や疎外の問題が、日本人の間にも広まっているように思えて、ボクはそれを「日本人の在日化」と呼んでいます。というのも、大企業に切り捨てられる非正規労働者や弱者が、戦時体制の労働力として連行され、放置された「在日」とどこかかぶって見えるのです。

少年時代は永野鉄男という通名で送りました。ふり返ればその頃から、自分が何者なのか分からず、思い悩むことがありました。そして早稲田に入る少し前、金嬉老(きんきろう)事件が起き、在日イコール犯罪者のようなイメージが一気に顕在化します。

自分がますます分からなくなり、初めて韓国の地を踏みました。「自分探しの旅」ですね。
ソウルの喫茶店から外を見ていた時、突然の転機が訪れます。家に帰る人、酒を飲みに行く人、さまざまな人が、夕日に照らされて神々しく映ったのです。
「いろんな人がいて、毎日、日が昇り、日が沈む。こんな自分もいてもいいんだ」、そんな思いが湧いてきました。
初めて会う親戚の温かさもうれしかった。これまでひとりで思い詰め、煮詰まっていたのですが、自分を見つけることは、他者を発見することだったんだと気づき、少し楽になった。

次の壁が就職でした。当時は売り手市場。私にも企業から就職資料がどんどん送られてきました。しかし、在日の先輩の話を聞くと、出自を明かした途端、就職の話はそこでストップするという。当時、企業の採用差別はとても厳しかった。同じ大学の日本人学生たちが大企業に就職していく中、先輩たちや仲間は、飲食業や肉体労働でたくましく生きていくことに…。結局、ボクは研究者の道に進みましたが、いまも彼らの姿から勇気と、権威にすがらない「無頼の精神」をもらい続けています。
大学院時代に留学したドイツでは、書物だけが友の孤独な生活を送りました。しかし、それも悪いことばかりではない。他者である書物と本気で対話できた時期でもありました。その頃、愛読した本の中にユダヤ人強制収容所体験を描いた「夜と霧」があります。
「苦悩する人間は、役に立つ人より高いところにいる」――著者の精神医学者のフランクルのそんな言葉が支えになりました。

いまはとても憂鬱な時代です。でも、それもいつまでも続くものではありません。労働者を頭数としか考えない企業からいい製品が生まれるはずがない。苦境にある人も希望を捨てず、家族や友人といった他者との関わりを大事に生き抜いて欲しいと思います。

(日刊ゲンダイ 2008/12/29 新春特別号掲載)

多い少ないはありますが、どの国でも民族でも優秀な人もいれば、そうでない人もいます。
偏見・差別はなくしましょう。「言うは安し」ですが、努力なくしては前にすすみません。
今や、日本に外国人登録者は200万人を超えています。課題は多いですが、時代の流れです。

立命館アジア太平洋大学
大分県別府市(人口約12万)には、立命館アジア太平洋大学(略称:APU)があり、87ケ国から約2800人の留学生がいます(学生総数5800人)。地元への就職率はもの凄く少ないですが、日本をしっかり学んで帰国してもらいたいものです。そして、日本に残るのなら無用な苦労はせずに頑張ってもらいたいです。


ブログランキング・にほんブログ村へ
ポチっ!と協力をお願いします

コメントを書く

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:0 - http://octhan.blog62.fc2.com/tb.php/358-efe7d591